研究課題/領域番号 |
18205021
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鯉沼 秀臣 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (70011187)
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研究分担者 |
知京 豊裕 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノマテリアル研究所, リサーチフェロー (10354333)
伊高 健治 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特任研究員 (40422399)
大西 剛 東京大学, 物性研究所, 助教 (80345230)
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キーワード | 電子・電気材料 / MBE、エピタキシャル / ナノ材料 / 超薄膜 / 表面・界面物性 |
研究概要 |
本研究課題の目的は、物理的・化学的に超クリーンである環境下で、合成から構造解析・物性評価に至るプロセスを一貫して進行させる、高速かつ省エネルギーな革新的ものづくり研究開発システムを構築することにある。キーポイントは、各プロセスに必要な機能を共通のサイズをもつモジュールに規格化し、複数のモジュールをフレキシブルに接続する試料搬送ユニット(中央制御機構)を構築する。 平成20年度では、既に平成18年度に構築したオールインワンの超小型パルスレーザ堆積モジュールを共通モジュール規格の基本形とし、これらのモジュール間でフレキシブルな試料搬送を実現できるコンパクトな搬送ユニットの作製を行った。この試料搬送ユニットには、モジュール集積型デスクトップ超クリーンラボラトリーシステムの中核をなし、各モジュールとは全て共通の仕様で接続され、試料導入室、合成装置や評価装置などを最大6モジュール装着可能な構造となっている。 搬送モジュールには、真空搬送機構としては全く新しい試みである板バネを用い、搬送ロッドのような剛直な部品を排除し、モジュールとの干渉を全く無くしてラボラトリーシステム全体における設計の自由度も向上している。これにより、設置場所をクリーンルームから開放したばかりでなく、スペースを同等の機能の従来システムに比べ1/4以下に小さくできるという画期的なものとなっている。実際に超小型パルスレーザ堆種モジュールと搬送機構を接続し、試料搬送やPLDターゲットの搬送が問題なくできることを確認した。とかく巨大になりがちな複合真空システムが、モジュール化と新搬送システムを採用することで、大幅に小型化できることを実証した。複雑な組成をもつ材料・デバイス開発に特に有効な低コスト・小設置面積のハイテクものづくり研究システムである。
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