研究課題
・InN系デバイスの実現には、高IN組成InGaN混晶のp形伝導を実現する必要がある。そこで、RF-MBE法を用いた、MgドープInGaNの結晶成長とその特性評価を行った。h組成が約0.90であるInGaNにMgをドーピングし、結晶性、表面モフォロジー、電気的特性のMgドーピング:量依存性について検討した。InGaNにもInN同様、補償効果により残留キャリア濃度低減の効果があることを確認した。また、Mgを適度にドーピングすることによりInGaN結晶内部ではp形伝導性を示す兆候がECV測定より確認された。・InN系デバイスの実現には、InN、GaN及びInGaNなどで形成するヘテロ界面が急峻であることが求められる。そこでGaN/InN界面におけるInとGaのインターミキシングについて検討を行った。XRD測定の結果、GaN/InN界面でインターミキシングが起こり、InGaN混晶が形成されていることがわかった。形成されたInGaNの組成とGaNの堆積温度の関係を調べた結果、GaNの堆積温度が高くなると共にIn組成が高くなっており、InとGaのインターミキシングが強く起ることがわかった。・InNの電子・光物性制御へ向けて、Sapphire基板上にRF-MBE法で成長させたN極性InNを用いて、オーミック電極、SiO_2絶縁膜、ゲート電極から成るMISダイオードを作製し、電気的特性評価を行った。その結果、1-N測定において、順方向電流が流れ始める電圧が非常に高いことがわかった。このことはInNの伝導帯下端がフェルミレベルよりも下にあり、InNはGaNに比べてSiO_2の障壁層効果が大きくなることに起因すると考えることができる。このことからInNを用いると順方向で超高耐圧な電子デバイスを実現することが可能であることが示唆された。
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