研究課題
ファブリ・ペロー共振器を用いたシステムの試作を作年度に引き続き行い、その性能評価を行った。微小ミラーの作製、DNA鎖の接着や共振器系の構築は、電子科学研究所附属ナノテクノロジー研究センターの設備および技術員の支援を引き続き受ける予定である。AFMプローブのミラー面と垂直方向から安定化プローブレーザー光を照射し、反射光を2分割フォトダイオードで検出して差動増幅信号からミラーの変位を測定した。入力光として狭帯域レーザーを用い、波長を掃引して共鳴波長にチューニングしたときのミラー変位を観測する。ファブリ・ペロー共振器の作製は容易であり、システム評価のための初期実験として適当と考えているが、Q値を極めて高くすることは困難であり、また常温常圧下の実験なので単一光子検出までは達成できないと予測されるが、本年度の目標としては、微弱光(ナノワット以下)の無損失計測を実現することとした。シングルモードファイバの一部を数マイクロメートルまで延伸したテーパーファイバを作製し、エバネッセント場を介して微小球に光子がカップリングする系を構築した。100%に近いカップリング効率が得られることが予備実験から示されており、高Q値の球形共振器の周囲に増強したエバネッセント場が形成され、テーパーファイバに放射圧が作用して僅かながら変位すると考えられる。この変位をプローブレーザー光でモニタすることにより、超高感度光強度計測、さらには単一光子検出(光子数計測)を実現することを目指した。
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http://optsys2.es.hokudai.ac.jp/