研究課題/領域番号 |
18206011
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
安藤 正海 東京理科大学, 総合研究機構, 教授 (30013501)
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研究分担者 |
石黒 真木夫 統計数理研究所, モデリング系, 教授 (10000217)
湯浅 哲也 山形大学, 工学部, 教授 (30240146)
齋藤 恒雄 東北文化学院大学, 科学技術学部, 教授 (70005312)
杉山 弘 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (80222058)
河合 敏昭 浜松ホトニクス(株), 電子管事業部, 主査 (80418392)
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キーワード | 放射光 / 屈折原理画像 / エックス線暗視野法 / 乳がん早期診断 / 関節軟骨障害早期診断 / 臨床応用 / 病理診断 / エックス線病理学 |
研究概要 |
成果としては2つ挙げることができる。一つは屈折原理の3次元像の対象試料の大きさを前年比800倍になったこと、二つは屈折原理のトモシンセシス開発に成功したことである。(1)平成18年度に購入した34mm×40mmの大きさの視野をもつCCDカメラを用いてDEI(diffraction-enhanced imaging)法による乳がん組織の3次元像撮影を試みた。CCDカメラの選択の際に見積もったとおりBL14Cにて得られる縦型放射光強度に見合って実用的な時間内で撮影ができることが実証できた。かつ、従来は直径3.5mm、高さ4.7mmに抑えられていた試料の大きさの制限がこのCCDカメラによって直径34mm、高さ40mmの大きさの試料までも撮影可能になった。体積比800の試料の軟組織内部を観察できるようになった。これによって体積の大きい軟組織試料の内部構造を非破壊にて探る手法が確立することができたといえる。(2)平成18年度に1枚のマンモグラフィと同じ被曝線量で済む屈折原理トモシンセシスの開発に成功したことを受けて論文を投稿し2報出版できた。原理は一つはエックス線暗視野法を用い、もう一つはDEIを用いている。JJAP ExpressおよびApplied Physics Lettersである。さらに報道発表も行なうことができ科学新聞と毎日新聞に取り上げられた。この技術開発によって屈折原理利用の新しいマンモグラフィとよぶべき画像法が確立したこと、臨床実証試験へ大きく前進することができたと考えられる。
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