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2006 年度 実績報告書

ナノ材料シンチレータの開発と選択的な放射線検出への利用

研究課題

研究課題/領域番号 18206012
研究機関東北大学

研究代表者

浅井 圭介  東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (60231859)

研究分担者 越水 正典  東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (40374962)
キーワード半導体超微粒子 / ナノ材料 / シンチレータ / 中性子検出 / ゾルゲル法
研究概要

今年度は、ナノ材料として半導体超微粒子を含有した材料のシンチレーション特性評価を行った。具体的には、CsClにPbを0.1mol%ドープした結晶である。当該結晶の熱処理により、Pbが凝集した形態の半導体超微粒子を析出させ、その微粒子を発光中心として利用したシンチレータ材料の作製を行った。その結果、超微粒子は非常に高速な発光中心として機能することが実証された。一方、本手法によっては、単離したPbイオンが凝集体と共存し、単離イオンからの長寿命発光成分が除去しきれないという欠点も明らかとなった。また、発光強度についても、実用レベルには達しておらず、今後の改良が必要となる。特に、超微粒子を担持するマトリクスやドープ濃度などを最適化することにより、更なる性能向上が可能であると考えられる。
また、ナノ材料を包含する透明マトリクスの候補物質である、ガラス-ポリマー複合体について、ゾルゲル法による作製を試みた。特に、熱中性子検出用シンチレータをターゲットとし、ホウ素含有ゾルゲルガラスを用いた。蛍光体としては、予備的な実験のため、既存のプラスチックシンチレータと同様の有機分子を用いた。その結果、発光量、応答速度とも、既存のプラスチックシンチレータとほぼ同等の材料の開発に成功した。組成の最適化などにより、今後、さらなる性能向上が見込まれる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] チオスピネル化合物におけるイオンビーム誘起準安定伝導相の観測2007

    • 著者名/発表者名
      束原大貴
    • 雑誌名

      放射線化学 82

      ページ: 41-46

  • [雑誌論文] Low-Dimensional Semiconducting Scintillators2006

    • 著者名/発表者名
      K.Shibuya
    • 雑誌名

      Encyclopedia of Sensors 5

      ページ: 297-315

  • [雑誌論文] 高速なγ線検出器とTime-of-Flight PETへの応用2006

    • 著者名/発表者名
      渋谷憲悟
    • 雑誌名

      RADIOISOTOPES 55

      ページ: 33-44

  • [雑誌論文] 超高速放射線検出器の開発における材料化学の挑戦2006

    • 著者名/発表者名
      越水正典
    • 雑誌名

      化学 61

      ページ: 70-71

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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