研究概要 |
本研究は,原子間力顕微鏡(AFM)のプローブTipを単結晶マイクロダイヤモンド超精密切削ツールEdgeに高速に自動アライメントできるTip-to-Edge光プローブ機構を提案し,それを備えた高精度でロバストなAFMを開発することによって,超精密加工機上で次世代マイクロダイヤモンドツールの3次元エッジ形状をナノメートルの精度で高速高精度に計測するものである.本年度は以下の研究成果を得た. 1)昨年度開発したエッジ形状測定装置の性能評価を行い,光軸方向(Y方向)の位置会わせ方法について改善を行った.その結果,XYZ3軸における位置合わせの高速化を実現した. 2)開発した測定装置を用い,コーナ半径200μm,30μm,8μmのダイヤモンド切削工具の形状測定実験を行った.切れ刃稜丸み半径の評価方法を改善し,円錐曲線を当てはさらにその当てはめ領域を最適化することでより定量的な評価につながることを示した. 3)測定結果から輪郭を抽出する方法を示し,実際に製作した装置で得られた測定結果をもとに,輪郭度の評価を試みた.コーナ半径が,公称200μm,30μm,8μmの工具ではコーナ半径がそれぞれ205μm,34μm,8.1μmと評価されることを確認した.その結果から,製作した装置が,マイクロ工具についてのコーナ半径の管理に利用できることを示した. 4)基準試料片を用いて,AFMプローブTipの形状評価を試みた.
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