研究課題/領域番号 |
18206021
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
冨山 明男 神戸大学, 工学部, 教授 (30211402)
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研究分担者 |
細川 茂雄 神戸大学, 自然科学研究科, 助教授 (10252793)
宋 明良 神戸大学, 工学部, 助手 (20314502)
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キーワード | 原子力エネルギー / シミュレーション工学 / 流体工学 / ロッドバンドル / スペーサ / 気泡 |
研究概要 |
本研究では、(a)ロッドバンドル及びロッド支持体(スペーサ)構造を適正に考慮し、かつ目的に応じた適正な空間分解能で気泡流動を評価できるハイブリッド計算技術、及び(b)ロッド間隙部形状及びスペーサ構造が気泡挙動と液相速度場に及ぼす影響を正確に測定し、ハイブリッド計算遂行に必要な実験相関式を構築するための複雑流路内気泡・液相流動実験技術を開発するとともに、(c)この2種の技術を融合統合化したロッドバンドル内スペーサ近傍気泡流動評価技術を開発することを目的とする。 本年度は、ロッドバンドル内気泡乱流計算に不可欠なせん断誘起乱流モデル及び気泡誘起乱流モデルをハイブリッド気泡流計算技術に組み込んだ。また、MFMおよびBTMに不可欠な抗力・揚力・仮想質量力モデルを整備するとともに、低レイノルズ数領域の抗力モデル改良に必要な実験データを取得し、相関式を作成した。さらに、ハイブリッド計算技術に気泡合体・分裂モデルを組み込むとともに、気泡間合体に必要な実験データを取得し、気泡後流と合体確率の関係を明らかにした。また、境界適合格子を用いてロッドバンドル内気泡運動を界面追跡計算する基礎技術も構築した。 一方、複雑流路内気泡・液相流動実験技術構築に関して、2x3ロッドバンドル流路内気泡・液相流動実験装置を製作するとともに、数mmからサブミリの気泡を測定できる画像計測法及び液相速度3次元ベクトルの3次元分布を計測する手法を開発した。また、既設の位相ドップラ流速計を当該流れ場に拡張適用できるよう最適化した。さらに、スペーサ近傍における気泡挙動把握に特化した実験装置を製作し、模擬スペーサ近傍での小気泡運動を画像処理法により測定するとともに、液相速度分布を既設レーザドップラ流速計(LDV)ならびに粒子画像流速計測法(PIV)で測定し、気泡と液相の運動の違いを定量的に分析した。
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