研究概要 |
エネルギー・環境問題の顕在化により、電力系統においては自然エネルギーが積極的に導入されている。一方で,経済性、省エネルギー性、環境保全性を確保しつつ、信頼性、安定性を保証し、安全・安心を担保することが重要な課題となっている。本研究では、これまでの実績を踏まえて、位相計測装置規格の世界標準に適合し、かつ電力品質の評価指標に適合しうる自律分散小型の電力系統動特性監視システムの構築、実システムを対象とした具体的な計測・演算機能の構築、電力品質の監視など応用技術の開発を目指すと共に情報発信機能を開発する。同時に自然エネルギーや自家用発電機を含む地域電力系統への監視技術の適用をはかる。具体的には以下の各研究項目を計画する。 (1) GPS時刻同期型位相計測装置(PMU)を用いた分散型電力系統動特性監視システムを構築する。 (2) 日本国内における自律監視システムの構築と東南アジア諸国でのシステム展開を図る。 (3) 解析結果を用いた系統安定化制御を構築する。 (4) 系統擾乱などイベント発生をトリがにした詳細な系統解析システムを構築する。 (5) データサーバを構築し,データ管理,解析可視化,分析支援を行う。 (6)電力品質(周波数)の監視を行う。 (7)需要家側の電力流通状態の監視を行う。 (8)マイクログリッド,スマートグリッドへの展開を図る。
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