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津波や高潮による橋梁の流失被災メカニズムを解明するとともに、橋梁の被害を軽減するための対応策に資することを目的として、既往の津波、高潮による橋梁構造物の被害事例を収集・分析するとともに、橋梁被害に基づく力学モデルの構築の検討を行い、被災メカニズムを検証するための水理実験と被災橋梁のシミュレーション解析を平成18年度から平成20年度まで実施している。
平成19年度は、津波被害を受けたコンクリート橋1橋、鋼橋1橋及び高潮被害を受けたコンクリート橋1橋について水理実験を実施した。また、津波が作用した際の橋梁の挙動を解析するために粒子法(MPS法)を用いた津波のシミュレーション解析を実施し、水理実験における抗力、揚力および波圧に関する測定結果との比較を行った。主な成果は以下の通りである。
1)平成18年度に実施した津波の水理実験と異なる津波高さおよび水深条件を対象に、津波衝突時に橋梁に作用する抗力、揚力および波圧に関するデータを蓄積するとともに、津波による橋梁への作用外力を評価するための基礎資料を得た。
2)平成18年度に実施した高潮の水理実験と異なる波高および周期を対象に、波浪衝突時に橋梁に作用する抗力、揚力および波圧に関するデータを蓄積するとともに、高潮による橋梁への作用外力を評価するための基礎資料を得た。
3)粒子法(MPS法)を用いた津波のシミュレーション解析により、水理実験の結果を定性的・定量的に概ね再現することができた。
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