研究課題/領域番号 |
18206054
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 賢治 京都大学, 防災研究所, 准教授 (30283625)
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研究分担者 |
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
田村 正行 京都大学, 工学研究科, 教授 (90109900)
牧 雅康 京都大学, 工学研究科, 助教 (50375391)
沖 大幹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50221148)
甲山 治 京都大学, 東南アジア研究所, 助教 (70402089)
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キーワード | 灌漑農地 / 衛星データ / 分光放射 / 水・熱収支 / 水資源管理 |
研究概要 |
中国淮河流域、チェコ共和国、インドナルマダ河流域においてフィールド調査を実施し、GPSを用いて主要作物の位置情報を収集すると同時に、農家への聞き取り調査を行った。岐阜県農業試験場および北海道十勝平野において、350-2500nmの分析波長領域を持つスペクトロラジオメータにより、各生育期における可視から中間赤外領域にわたる分光反射特性のGround truth情報を取得し、葉面積指数(LAI)の時系列パターンを推定する新たな手法TIPS(Time-series change Index of Plant Structure)を開発した。フィールド調査の情報や米国JAWFの作付作物情報を整理して代表グリッドを設定した。代表グリッドのN-NDVIのフェノロジーの比較により、トウモロコシと大豆、米、小麦において単作と二期作・二毛作の2種類の分類基準を設定した。NDVIだけでトウモロコシと大豆を識別することは困難であったため、分光反射率のデータ(青バンド)を活用した。すなわち、大豆においてはNDVIが最大を取る時期の前後において青バンド帯の反射率に変化が少ないことを利用して、トウモロコシと大豆の判定に用いた。判別する作物種が限られた条件ではあるが、NDVIの時系列解析をベースとして、陸面過程モデルSiBUCの灌漑スキームに必要なモデルパラメータを全球にわたり、1kmという高解像度で整備し、これをVersion1のプロダクトとした。このプロダクトの特徴として、五大湖の南西部やウクライナに広がるコーンベルト、中国の二期作・二毛作地帯、水田の分布などある程度の精度が出ているが、アフリカや南米などでは作物種を特定できなかったピクセルが多数存在しており、さらなる改良が必要である。
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