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2007 年度 実績報告書

病原微生物のソーストラッキングを用いた公共財としての水の安全確保

研究課題

研究課題/領域番号 18206056
研究機関東京大学

研究代表者

大垣 眞一郎  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20005549)

研究分担者 滝沢 智  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10206914)
佐藤 弘泰  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90251347)
片山 浩之  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (00302779)
小熊 久美子  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (00361527)
キーワード紫外線 / 銀 / 消毒 / 病原微生物 / 上水道 / ミクロキスティン / ウイルス / レジオネラ
研究概要

安全な水供給において,水源から水処理,配水等における水質監視を効果的に行うことが重要であり,そのためのスキームとしてのHACCPの考え方の導入と,個別の監視方法の開発を統合的に進める必要がある。本年度は,水源,水処理および配水における水の安全性確保のための知見が得られた。
湖沼等において発生する藍藻類の異常増殖を抑制する新たな手法としての中圧及び低圧の紫外線照射処理において,藍藻類が生産する毒素ミクロキスティンの放出に関する研究を行った。その結果,紫外線照射によって藻類が破壊される影響よりも藻類が減少する影響が卓越し,水中のミクロキスティン濃度の上昇が抑制されることを見出した。
紫外線消毒の効率を上げるための試みとして,銀の併用によるウイルスの不活化効果の測定を行った。銀イオン0.05ppm存在下における低圧紫外線による不活化と紫外線単独処理を比較した場合,大腸菌およびファージQβは銀存在下で不活化速度が大きくなり紫外線と銀の相乗効果が見られるが,ポリオウイルスおよびマウスノロウイルスに対しては銀の影響は見られないという結果を得た。
また,紫外線消毒において,あらたな有毒化学物質として着目されているNDMAの分解が可能かどうかを調べるため,ガスクロマトグラフィを用いた検出方法の検討を行った。
水道の給配水管路等において形成される生物膜などで増殖するレジオネラ属菌およびシュードモナス属菌に対して,銀を用いた消毒を試みた。その結果,菌体あたりに吸着する銀の量をパラメータとすることで消毒効果を定式化することが可能であることを見出した。また,銀と銅を併用することにより,消毒効果が向上することが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Effects of Low or Medium Pressure UV lrradiation on the Release of Intracellular Microcysti2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Sakai, Kumiko Oguma, Hiroyuki Katayama and Shinichiro Ohgaki
    • 雑誌名

      Water Research 41

      ページ: 3458-3464

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Inactivation of Legionella pneumophila and Pseudomonas aeruginosa:Evaluation of the Bactericidal ability of silver cations2007

    • 著者名/発表者名
      Myoung Goo Hwang, Hiroyuki Katayama and Shinichiro Ohgaki
    • 雑誌名

      Water Research 41

      ページ: 4097-4104

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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