現在の日本における建築構造物に関する解決すべき問題点を、設計・維持・管理の観点から見ると次の二つの問題に分けられる。問題(1)既存建物に関する問題で、膨大なストックの中の大きな割合を占める(耐震安全性の観点からの)既存不適格建物の耐震化と長寿命化を促進するための技術的、行政的問題問題(2)新築建物に関する問題で、建築空間としての豊かさ安全さを維持・向上させながら、エネルギー消費を抑制して環境負荷の軽減が可能な持続可能建築物とするための方法論の構築と技術的問題 本研究目的は、長期的観点から問題(2)を解決することを目的としたもので、具体的には持続可能な建築空間システムに要求される性能(あるいは条件)を、建築構造学の観点から整理し、それを満足する次世代の鋼・コンクリート合成構造を開発することである。
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