研究課題
平成20年度は南西フランス中世新都市に関する一連の研究をとりまとめるために資料の収集、読み合わせ、調査データの分析などを行った。これらの成果は2009年度出版に向けて原稿執筆の分担などを決定し、各月のミーティングで打ち合わせを行った。またベトナーム・フエに関しては8月に調査を実施し、フエ都城内における街区調査、典型的住宅形式のさらなる調査解析のためのフィールドを行った。フエの住宅タイプのうち、とりわけ注目されたのは、フエ特有の都市型住宅の形成であって、これを「フエ型町屋」と呼ぶことにし、その成立過程についてさまざまな角度から分析を行った結果、20世紀初頭から成立するタイプであることが判明した。また街区内部の複雑な都市組織の形成については都城の中心的東西道路と南北道路沿いの街区をサンプリングし、この詳細な内容に関するデータを得た。これらの調査で判明した知見について原稿化し成果の一部を2009年4月10~12日台湾台南市で行われた東アジア建築文化国際会議にてCity and Architecture of Hue in Vietnamと題する研究発表を行った。発表者は伊藤毅、大田省一、兎成勲、初田香成、李キールン、日塔友里子、京谷友也、増崎陽介、濱野明徳で、フエの都市史、フエ旧都城内の街区形成、典型的住宅タイプの変遷などに関する調査知見を報告した。
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