研究課題/領域番号 |
18206069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
垣花 眞人 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50233664)
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研究分担者 |
冨田 恒之 東海大学, 理学部, 講師 (00419235)
ペトリキン ヴァレリー 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (20375166)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2009
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キーワード | 水 / グリーンプロセス / ナノ光結晶 / 水溶性金属錯体 / フォトセラミックス |
研究概要 |
環境負荷の最も低い液体である「水」を溶媒に用いる新しいグリーンプロセスによる光機能ナノセラミックス(ナノ光結晶)の作製を行った。本研究では、光機能セラミックスの基幹元素としてしばしば用いられるSi、Ta、Nbの水溶化に成功した。Siは非水溶性のテトラエトキシシランにプロピレングリコールを作用させ、配位子交換反応を行うことで新規水溶性Si化合物(WSS)を合成することに成功した。TaおよびNbはペルオキソ錯体として溶解した後、乳酸などのヒドロキシカルボン酸を作用させることで安定な水溶性錯体を形成することを見出し、乳酸Ta錯体の単結晶X線回折測定から分子構造の決定に成功した。また、水溶性Ti錯体を用いて水を溶媒とした水熱反応を利用することでアナターゼ、ブルッカイト、ルチル、ブロンズの4種の結晶構造をもつTiO_2を作り分けることに成功した。この中で特にブルッカイトは高い光親水化速度を示し、ガラスやミラー等のセルフクリーニングや防曇コート剤としての応用が期待できる。さらに、WSSを中心とした並列合成スキームによって、蛍光体材料の組成精密化と高輝度化に成功した。この並列合成スキームは比較的簡易な装置で実施可能であり、同時に数十サンプルの合成ができるため材料の高機能化や新規機能の探索に極めて有用な技術である。
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