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2006 年度 実績報告書

電磁力を利用した太陽電池用モノサイズ球形シリコン粒子の製造法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18206078
研究機関東北大学

研究代表者

谷口 尚司  東北大学, 大学院環境科学研究科, 教授 (00111253)

キーワード太陽電池 / 球形シリコン粒子 / 材料電磁プロセッシング / 電磁力 / 液ジェットの分断 / 微粒化 / 間欠磁場印加 / 電磁界解析
研究概要

京都議定書の発効により、化石エネルギーから自然エネルギーへの早急な切り替えが求められている。自然エネルギーの中でも、太陽光発電はその物理的限界潜在量が最も大きいといわれており、稼動部がない、材料であるSiの資源が十分にあるなどの長所を持つが、一方で太陽電池の製造エネルギーが大きいことやコストが高いといった欠点を有している。本研究ではこれらの欠点を克服できる球状太陽電池に着目し、その製造に間欠電磁力印加法を適用することを目的とした。本年度は以下のような研究を行った。
1.液ジェットの微粒化特性に関する基礎実験
水ジェットに一定周波数の音波振動を局所的に印加し、微粒化現象を高速度ビデオ撮影装置によって調査した。その結果、均一な液滴を得るためは、液ジェットの初速度、直径、および印加する音波の周波数に最適条件があることが見出された。同様の方法を溶融Gaの液ジェットにも適用したが、液ジェットの分裂現象は見られなかった。これは音波強度が不十分であったためであり、原理的には音波による液ジェットの分裂制御は可能であると考えられる。
2.液ジェットの電磁微粒化装置の製作・調整
英国グリニッジ大学との共同研究結果を参照して、溶融Siジェットの分裂に必要な装置設計を市販ソフトウェアのJ-MAGを用いて行った。ジェットに局所的に電磁力を印加するためのコンセントレータ形状、コイルのサイズと巻き数、印加する周波数などを確定し、その結果に基づいて、周波数3.06MHz、印加電流900ATの装置仕様を決定するに至った。現在、納入された装置の調整を行うとともに、溶融Gaの循環装置などを製作中である。
3.球形シリコン粒子を用いた太陽電池のLCA解析
本年度は製造コストの解析を行った。太陽電池をインゴットから切り出す従来法と比較すると、本法の球状Si太陽電池は、同一の発電量を得るためのSi量を約1/5に低減することができる。また、現状の球形粒子製造法では粒子径のばらつきが大きく、所求の粒子径を得るための歩留りは50%程度であることから、本法の優位性が確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Droplet Generation with Modulated AS Electromagnetic Field at Nozzle Exit2006

    • 著者名/発表者名
      V.Bojarevics, S.Taniguchi, K.Pericleous
    • 雑誌名

      Proceedings of The 5th International Symposium on Electromagnetic Processing of Materials, 2006, Sendai, Japan, ISIJ

      ページ: 259-264

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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