研究課題/領域番号 |
18206079
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
奥山 喜久夫 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00101197)
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研究分担者 |
FERRY Iskandar 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教 (00452607)
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キーワード | ナノ粒子 / ナノファイバー / 静電噴霧法 / フィルター / コンポジット材料 / 複合体材料 / ビーズミル / 分散技術 |
研究概要 |
本年度は、静電紡糸実験による有機と無機ファイバーの合成、および静電紡糸法におけるメカニズムの解明を中心に以下の結果を得た。 (1) 媒体攪拌型ビーズミルによるナノ粒子分散モノマー溶液もしくは溶剤溶液の製造媒体攪拌型ビーズミルを用いて製造された複合酸化物粒子を分散した。ビーズとして用いたジルコニアの微粒子の大きさを0.2mmから10マイクロメートルまで変化させ、ナノ粒子の分散状態をレーザ光散乱粒径分布計測装置で計測した。ビーズミルによるナノ粒子が分散する最適条件をゼータ電位により説明できるかを明らかにした。 (2) 静電紡糸法によるポリマー粒子およびファイバー混合型フィルターの製造およびナノ粒子の捕集性能の評価前年度に作製した静電紡糸装置を用いて、ナノ粒子を添加せずおよび添加して、印加電圧、ノズルからのファイバー回収板までの距離、溶液の粘度、雰囲気の温度、湿度などを変えて静電噴霧および紡糸実験を行い、PMMA(ポリメタルメタクリレート)のポリマー粒子およびファイバーを合成し、径を計測し、静電噴霧および紡糸操作条件による変化を明らかにした。ナノ粒子エアロゾルを用いて捕集実験を行い、フィルター性能へのフィルターの構造の影響を明らかにした。 (3) 静電紡糸法による無機ファイバーの製造無機材料の原料とポリマー原料の混合前駆体を用いた静電紡糸の実験により、無機とポリマーのコンポジットファイバーを作製。加熱処理によりファイバー内のポリマー成分を除去および無機ファイバーを製造して、蛍光特性を検討した。 (4) 静電紡糸および噴霧におけるファイバーおよび粒子サイズのスケーリング則の検討コンピュータで制御可能な静電紡糸および噴霧装置を開発し、より精密な操作条件でポリマー粒子およびファイバーを作製した。この結果より、ファイバーおよびポリマー粒子のサイズのスケーリング則を確立した。
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