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2006 年度 実績報告書

コロイドナノ粒子系構造形成の学理の構築とITOパターン化配線への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18206080
研究機関東京大学

研究代表者

山口 由岐夫  東京大学, 大学院工学系研究室, 教授 (20332570)

キーワードナノ構造 / 分散・凝集 / コロイド / 透明電極 / ITO / 導電性 / 透過率 / 塗布
研究概要

ナノ材料プロセスに関する応用と学術の両方を研究するのが本研究の目的である。
インクジェットパターニング装置としてマイクロジェクト社製MJP-1500Vを使用した。ITO電極のパターン形状として、50〜100um□パターンを形成した。角型パターンの形成に、撥インク性隔壁材(隔壁高さ4`3um)を基板に付与した。この基板を用いてITO角型パターンを作成した。作製したITO角型パターンにおいて、パターン精度に関しては十分実用に耐えうるものである。しかし、スパッタによるITO膜(比抵抗〜10^<-1>Ωcm)に比べ、ITOナノ粒子分散液塗布による膜の比抵抗は〜10^<-2>Ωcmと高く、800℃の高温でアニールしても>10^<-3>Ωcmである。それに加えてインクジェットで吐出するためには、粘度や揮発性の制御のために増結剤や高沸の溶剤を添加しなくてはならない。これはさらに導電性を感化させる要因となる。導電性改良のために、ナノ粒子の融点効果を利用して、棒状ITO粒子にナノ粒子を混合し、アニール後にITO粒子間接合抵抗を低下させる試みを実施した。ITOナノ粒子を得るために、パルスレーザー源としてNdYAGのLo:tis-TII社製ナノ秒レーサー装置LS-2147を用いた。照射前はおよそ25nmの粒子と一部ロッド状の混合であったITO分散液では、照射後、10nm以下の球状粒子(チェーンライク)に変化した。塗布アニール後の導電性は改良されなかった。よって、ITO粒子から単層カーボンナノ粒子(SWNT)に物質を変更することにした。当研究室ては、既にこれまで、各種SWNTを合成しており、ITO代替に相応しい新規材料と考えている。
<塗布・乾燥後のナノ粒子高次構造の予測>
球状ナノ粒子の平衡状態における分散・凝集モデルは開発済みであった。今期は、棒状、もしくは平板上ナノ粒子に拡張し、上述の透明導電性薄膜の作製に寄与することを目的とした。その結果、平衡状態はもとより、乾燥速度に依存して、足許構造変化を予測することが可能になった。この結果を利用して、棒状粒子の高次構造から導電性を予測することを引き続き実施する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Multiscale Simulation Mcthod for Self-organization of nanopartilces in dense suspension2007

    • 著者名/発表者名
      M.Fujita, Yukio Yamaguchi
    • 雑誌名

      Journal of Computational Physics 223

      ページ: 108-120

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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