研究概要 |
本研究では火星大気中における翼周りの流れ場を模擬する特殊風洞(火星大気風洞)の設計製作と計測技術の開発に取り組んだ. この風洞は真空チャンバとその中に設置された吸込式風洞,内圧調整用のバッファタンクからなり,超音速エジェクターで駆動される. 検定試験の結果,チャンバ内部の圧力を調整することで10^4から10^5までの広い範囲のレイノルズ数を模擬可能なこと, 1kPaの低圧で最高マッハ数0.7の高速を達成できることを確認した. 合わせて, 火星大気環境下で使用できる速度場,圧力場の計測技術を開発し, JAXAが検討を進めている火星飛行機の翼性能試験にこれらの風洞技術が有用であることを実証した.
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