先端機能材料・機械素子の計算モデリングに対する基本概念を構築した。基本方針を以下に列挙する。 (1)多様な先端材料の構成式モデリングを迅速かつ柔軟にインプリメントするためのプラットフオームとして活用されることを念頭に、構成式モデリング部と機械素子解析部とを極力独立ルーチン化した計算システム設計とする。 (2)多様な先端材料への拡張発展性に配慮して一般性の高いモデリング、すなわち熱力学およびマイクロメカニックスに基礎を置く内部状態変数表示の構成式モデリングを行う。 (3)機械素子解析手法としては、弱連成解析(weakly-coupled analysis)法あるいはstaggard法に基づく3次元有限要素解析法とする。 形状記憶合金としてNiTi(ニチノール)、強磁性形状記憶合金としてFePd(鉄・パラジウム系)、多孔質形状記憶合金としてPorous NiTiを選択し、以下の材料挙動に対して、熱力学およびマイクロメカニックスに基礎を置く内部状態変数表示の構成式モデリングを行った。 (1)NiTiの超弾性挙動と形状記憶挙動を対象とした3次元構成式モデリング (2)FePdの磁気・超弾性挙動と形状記憶挙動を対象とした3次元構成式モデリング (3)PorousNiTiの多孔質超弾性挙動と形状記憶挙動を対象とした3次元構成式モデリング イオン導電性高分子としてNafionおよびFlemion、導電性高分子としてPPy(ポリピロール)を選択し、以下の材料挙動に対して、電気化学、多孔質弾性論に基礎を置く、内部状態変数表示の計算モデリングを行った。 (1)Nafionの2次元電気化学・3次元力学挙動の材料計算モデリング (2)Flemionの2次元電気化学・3次元力学挙動の材料計算モデリング (3)PPyの2次元電気化学・3次元多孔質弾性挙動の材料計算モデリング
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