研究課題
本研究は、平成15〜18年度基盤研究(A)「大学連合とフランス原子力庁による次世代型軽水炉の物理に関する共同研究」(課題番号15206113)に替わって、平成18年度から開始したものであり、基本的には、(1)共鳴干渉効果を含む自己遮蔽計算法の開発及び検討、(2)燃焼及びドップラー反応度計算におけるリム効果及び径方向温度分布を考慮した計算法の開発と検討、(3)燃料格子の感度係数計算法の開発及び検討並びに誤差伝播の検討、(4)マイナーアクチニドのリサイクル及び超ウラン元素の炉物理の確立、(5)格子計算時の漏洩評価モデルの開発及び検討並びに検証、(6)加速器駆動未臨界炉を含む次世代炉の開発研究に必要な炉物理実験技術の高度化、をテーマとした日本の大学連合とフランス原子力庁(CEA)の共同研究である。今年度は、京都大学原子炉実験所における加速器駆動未臨界炉実験の計画に合わせ、上記(6)の課題に重点を置いて日本で日仏セミナーを開催し、双方の研究成果を持ち寄って発表・討論を行うとともに、今後の研究の進め方について協議を行う予定であったが、諸般の事情で加速器駆動未臨界炉実験の開始が延期されたため、持ち越しとなった。共同研究テーマについては、日仏双方において研究が進展して成果が生み出されており、その一部は炉物理国際会議PHYSOR2006で双方から独自に発表されているが、共同研究の進展に伴って学術誌への投稿が可能な段階に近づいているものについては、共同論文の形に纏める作業を加速することで双方の合意が成立している。また、平成5年に大学連合とCEAの間で締結し、その後2回の期間延長を行った日仏研究協力協定が、CEAにおける延長手続きが遅れたため、平成16年度に期限切れとなっていることについては、従来の研究協力協定の内容を踏襲した5年間の新たな研究協力協定を締結して共同研究を継続することとして作業が進められ、後は調印を残すのみという状況にあり、平成19年度の早い時期に調印を行うこととして日程調整を行っている。なお、次回の日仏セミナーは加速器駆動未臨界炉実験の進捗状況を睨みつつ、平成19年度の下半期に日本で開催する方向で準備を進めている。
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Proc. PHYSOR 2006, ANS Topical Meeting on Reactor Physics, Vancouver, Canada, Sep. 10-14, 2006. (CD-ROM)
ページ: BO46
ページ: A103
ページ: C071
Workshop on Nuclear Data Evaluation for Reactor applications (WONDER2006) (CD-ROM)