研究課題/領域番号 |
18206099
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
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研究分担者 |
高橋 信夫 北見工業大学, 工学部, 教授 (20108187)
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 准教授 (50312450)
南 尚嗣 北見工業大学, 機器分析センター, 准教授 (40241426)
百武 欣二 北見工業大学, 技術部, 技術員 (80374784)
布川 裕 北見工業大学, 技術部, 技術員 (70400083)
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キーワード | メタンハイドレート / ガスハイドレート / 海底堆積物コア / オホーツク海 / バイカル湖 / 海洋調査 / 重力コアラー / 海底探査 |
研究概要 |
本研究は、バイカル湖とオホーツク海サハリン沖の水底表層部に産するガスハイドレートについて、その基礎物性および堆積物組織・形態等を明らかにし、両者の違いを比較検討した上で表層ハイドレートが再生するための条件および再生過程を理解しようとするものである。研究第2年度は、水底表層ハイドレートの分布形態および人工/天然ガスハイドレートの基礎物性情報を取得するための測定解析を行った。得られた主要な成果を、以下に記す。 ・ オホーツク海サハリン斜面1300km^2における海底探査により、メタンシープを示すフレアが新たに50箇所以上観測された。これまでにサハリン斜面で観測された表層ハイドレート(湧出ストラクチャー)の合計は、約140個になり、表層ハイドレートの密集域であることが確認された。 ・ オホーツク海とバイカル湖の表層ハイドレートに含まれているガスの主要成分はメタンガスであり、僅かにエタンガスが含まれている。包有ガスの起源については主としてバクテリア起源であるが、バイカル湖の場合、熱起源のものも僅かに混在しており、その混合比は場所により変動している。 ・ バイカル湖中央および南湖盆の湖底表層部からシデライト(FeCO_3)が、初めて見つかった。発見場所は、いずれも湖底からメタンシープが観測されている場所であり、メタン湧出に伴う酢酸分解によって生成した炭酸塩であると考えられる。 ・ 人工合成したメタン(及びエタン)ハイドレートの測定から、ハイドレート生成時にガス分別の起こることが明らかになった。ハイドレート中には重い水素をもつメタン(或いはエタン)が選択的に取り込まれていた。
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