研究課題
本研究では「表面制御金属ナノ粒子による局所的電場増強を利用した色素増感太陽電池」を提案した。金属ナノ粒子を表面修飾し、かつチタニア表面に結合させることで、金属ナノ粒子の局所電場増強効果による光吸収係数の増大を最大限に生かし、色素増感太陽電池を高効率化することを目的とした。また、表面修飾によって金属ナノ粒子をコート、かつチタニア-色素-金属ナノ粒子の位置をナノメートルオーダーで制御することを目指した。そのなかで21年度は、金属ナノ粒子と色素の種類を変化させて電場増強効果を評価し、より良好な組み合わせを探索した。また、選んだ金属ナノ粒子と色素を用いて太陽電池性能作製し、評価した。21年度研究実績の概要を下記に示す。1.金属ナノ粒子の表面プラズモンピークと色素のMLCT吸収波長とを比較し、これまでの銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子と色素として、金ナノ粒子とBDを選択し、金ナノ粒子を合成した。2.石英基板上で、金ナノ粒子と色素(BD)を複合化することによる光吸収スペクトルの変化を調べた。また、修飾物を取り除いた場合の変化も調べた。3.作製した金属ナノ粒子使って色素増感太陽電池を作製し、発電特性の評価を行った。4.金属ナノ粒子近傍の電磁場の状態を、FDTD法を用いてシミュレートした。
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