研究課題
これまで、茎頂分裂組織(SAM)および腋生分裂組織(AM)にユニークな異常を示すuni-1D変異体の解析を通じて、分裂組織の全く新しい制御機構の発見を目指した研究を行ってきた。本年度の成果は以下の通りである。ERECTA(ER)受容体キナーゼの機能欠損によりuni-1D変異体のSAMの異常が回復した。また、uni-ID変異体のSAMの異常にはSAM外部でのERの機能が重要であった。さらに、ERファミリー因子群の機能をすべて欠損させると、uni-1D変異体のAMの異常もまた抑圧された。これらを踏まえた解析の結果、野生型背景においても、分裂組織外でのERファミリーの機能が分裂組織の制御に関わることが示唆された。また、UNIタンパク質のCCドメインに結合する可能性が高いタンパク質として、26Sプロテアソームの構成タンパク質の一つであるRPT2aを酵母2ハオブリッド法で同定した。rpt2a変異体とuni-1Dの2重変異体を作成し解析した結果、rpt2a変異がuni-1D変異をサプレッスする事が明らかになった。この結果から、UNIとRPT2aはタンパク質相互作用を行いつつ協調して信号伝達を行う可能性が示唆された。野生型のUNIタンパク質を過剰発現すると恒常活性型の優性変異を持つuni-1Dと同じ表現型を示す。これを明らかにした形質転換植物の解析から、UNI遺伝子の3'UTRがタンパク質の生産性の向上に関連する事も明らかになった。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (18件) 備考 (1件)
Plant Cell 22
ページ: 159-172
Development. 37
ページ: 607-617
Plant Cell 21
ページ: 1360-1372
Plant Cell Physiol. 51
ページ: 333-338
Plant Cell Physiol. 50
ページ: 2057-2068
ページ: 2013-2033
Plant Mol.Biol. 69
ページ: 437-449
http://bsw3.naist.jp/keihatsu/keihatsu.html