研究課題/領域番号 |
18208001
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研究機関 | 独立行政法人農業生物資源研究所 |
研究代表者 |
原田 久也 独立行政法人農業生物資源研究所, ダイズゲノム研究チーム, チーム長 (70011913)
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研究分担者 |
佐藤 修正 かずさDNA研究所, 植物遺伝子研究部, 主任研究員 (70370921)
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キーワード | ダイズ / 遺伝子座 / QTL解析 / BACクローン / コンティグ / ホモロジー検索 / 遺伝子予測 / マイクロシンテニー |
研究概要 |
1.開花期関連遺伝子座FT3(E3)の責任遺伝子の存在領域は約100kbに絞り込まれ、11の遺伝子が予測された。それらのうち、phytochrome A遺伝子のオーソログ(GmPhyA3}が候補遺伝子と考えられた。この遺伝子の自然変異は開花期の変異を矛盾なく説明出来た。またEMS処理変異体ライブラリーから第1エクソンの中央部40bpが欠失した変異体が得られ、赤色光の豊富な条件で約15日開花が早まった。これらの事実はGmPhyA3がFT3(E3)座の責任遺伝子であることを強く示唆している。 2.開花期関連遺伝子座FT1(E1)の責任遺伝子(E1遺伝子)は今までに報告のない転写因子をコードすることが予測された。ミヤコグサ、Medicago truncatulaのゲノム上にはオーソログが存在するが、シロイヌナズナ、イネには存在しなかった。長日条件ではE1の発現は概日リズムを示し、花成制御遺伝子FTのオーソログであるGmFT2aの発現は抑制されていた。短日条件ではE1の発現は抑制され、逆にGmFT2aが高発現していた。 3.タンパク質含量を制御するQTLであるPRO1はセントロメア領域に存在することがわかり、精密マッピングが極めて困難であった。この領域の大規模な欠失変異体を見出す必要がある。 4.伸育性制御遺伝子座Dt1の責任遺伝子P2TFL1aの周辺とこの遺伝子とホモロジーの高いP2TFL1bの周辺でマイクロシンテニーが保存されていたが、両遺伝子の間では機能分業が示唆された。 5.FTのホモログを含む5つのBACクローンの塩基配列を解析して、48の遺伝子を予測した。それらのうち、GmFT1a/GmFT1bとGmFT6/GmFT4を含む2つのBACクローンおよびGmFT3a/GmFT5aとGmFT3b/GmFT5bを含む2つのBACクローンはそれぞれ異なる同祖領域に存在していた。それぞれの同祖領域はミヤコグサの第1染色体の異なる領域とマイクロシンテニーを示した。
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