研究課題/領域番号 |
18208016
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
福島 和彦 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80222256)
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研究分担者 |
今井 貴規 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (20252281)
松下 泰幸 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (60335015)
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キーワード | 樹木 / 細胞壁 / 二次代謝物 / 同位体 / 質量分析 / リグニン |
研究概要 |
リグニン形成の制御機構を前駆物質の貯蔵と輸送という動的な観点から捉え、モノリグノールの貯蔵と供給機構に着目し、細胞レベルで解明することを目的とする。安定同位体トレーサー法によるリグニン生合成中間物質の選択的な標識と飛行時間型二次イオン顕微質量分析(ToF-SIMS)による分子マッピングを組み合わせて、分子レベルの情報と組織レベルの情報を同時に入手することにより解析する。得られた結果を総合的に解析し、時空間的に制御された細胞壁の木質化機構、細胞壁内のセルロース間隙でのリグニン重合機構を明らかにする。 19年度は、樹木におけるリグニン生合成代謝中間物質のマッピング手法を確立するため、既知の樹木抽出成分を用いて、飛行時間型2次イオン質量分析を行った。 その結果、ヒノキレジノール、ヒノキニンなどの心材成分は、ToF-SIMS分析において微量であっても特徴的な2次イオンをサブミクロンオーダーで可視化できることがわかった。 また、モノリグノール配糖体、各種リグノール2量体のLC/MS分析をおこない、微量定量に適用できる特徴的なイオンピークを検索した。その結果、コニフェリルアルコールなどのモノリグノールと同時に、配糖体、2量体を同時に定量分析できる技術を確立した。このことにより、樹木新生木部におけるリグニン前駆物質を未処理かつ微量で網羅的に分析することが可能となった。
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