研究課題
(1)ホヤVSPと脊椎動物VSPの分子特性の解析ホヤVSPについて分子特性を明らかにし、脱分極によりPIP2を脱リン酸化し、PTENと異なる基質特異性があることを示唆した(J.Physiol.,2007)。またゼブラフィッシュVSPとホヤVSPの更なる詳細な比較を行い、S4の165のイソロイシンがゼブラフィッシュ固有の膜電位依存性に重要であること、ゼブライフィッシュVSPも強いPIP2脱リン酸化活性を有することを見いだした。酵素ドメインの機能抑制によりゲート電流の速度が有為に加速する現象についてS4の変異体などを用いて解析し、電位センサーと酵素ドメインが強く共役するというこれまでの考えを裏付ける結果を得た(J.Biol.Chem.に発表)。(2)VSOP1のダイマー形成の解明Western blot解析によりVSOP1はダイマーを形成し、その過程に細胞内領域の役割が示唆された。とくにC末端側にcoiled-coil様ドメインが明確に存在することから、この部分を欠く変異体を作製したところ、ダイマー形成をせず、また電位依存的活性化が早くなることを見いだした(PNASに印刷中)。(3)VSOP1のノックアウトマウスの作成と解析Gene-trap法によりVSOP1ノックアウトマウスを作成してきたが、系統バックグランドがB6にそろった。このマウスの血球系細胞である好中球からプロトンチャネル電流を計測したところ、外向きプロトン電流が全く消失していることが明らかになった。また、western blotによりタンパクの発現が好中球から失われており、内在性のプロトンチャネルは、VSOP1によりコードされていると結論した。
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