研究課題/領域番号 |
18209016
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松島 綱治 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50222427)
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研究分担者 |
橋本 真一 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00313099)
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 寄附講座教員(客員助教授) (80273358)
倉知 慎 東京大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00396722)
島岡 猛士 東京大学, 大学院医学系研究科, 特任助手 (90422279)
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キーワード | ケモカイン / CTL / 誘導 / 維持 / 場 |
研究概要 |
抗ウイルス性CTLメモリーT細胞の繰り返し感染における永続的維持機構に関する新しい概念の提供一個体が生涯に複数回の感染を経験する環境下で抗原特異的CTLの調節機構を明らかにすることを目的とし、複数の抗原提示システムを利用して複次感染モデルを作成し、抗原特異的CTLの消長を検討した。その結果、同一抗原の二次感染において抗原特異的CTL応答は、その大半が二次感染時に既に存在するmemoryCTL(メモリー応答)で構成されるものの、少量ではあるが新規にnaive CD8 T細胞が活性化されたプライマリー応答が含まれることを明らかにした。次に二次感染モデルにおいて二次感染時に存在するmemoryCTL量を変化させることによりメモリー応答とプライマリー応答のバランスがどのように変化するかを解析したところ、プライマリー応答はメモリー応答の不足分を補充するかのように応答が調節されていて、メモリー応答とプライマリー応答の間に競合的な関係が存在することを見いだした。またメモリー応答とプライマリー応答のTCRレパトアを解析したところ、プライマリー応答がメモリー応答で絞り込まれたクローンを補充補完するように幅広いクローンから構成されていて、CTLクローンは再感染においてクローンがダイナミックに回転交代していることを明らかにした。なお、プライマリーメモリー、セカンダリーメモリー細胞におけるケモカイン受容体や細胞接着因子発現における差は認めなかった。
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