研究課題
病原性と毒性のないウイルスSV40を分解して得た蛋白質の五量体の自己組織能を利用して、直径8nmおよび20nmのフェライト粒子を内包したウイルスカプシド・ビーズ(粒径はそれぞれ、15nmおよび32nm)の作製に成功した。これをサル由来のCVI培養細胞内に導入できることを確認した。粒径が4-60nmのフェライト粒子を作製し、クエン酸およびジメチルカプトコハク酸で表面被覆したビーズを作製して、MRI造影効果を測定した。粒径の小さいフェライトビーズは、T1強調により、陽画像が明確に観測され、粒径が小さくなるほどR2/R1が1に近づくことがわかった。したがって、従来のGdを用いた造影剤に取って代われる、より高性能なT1強調・陽画の造影剤として用いることが可能であることを明らかにした。特に、0.3Tの磁界中でのMRI造影効果が、1.5Tの強力磁界を用いた場合よりも強いT1画像信号を示す傾向が見られ、有利であることがわかった。また、粒径の大きな(30-60nm)フェライト粒子もT2短縮・陰画の造影剤として使用可能であることを見出した。抗がん磁気ハイパーサーミア用の発熱体としての性能を評価するために、一次粒子の径が8-40nmのフェライト微粒子を作製して、クエン酸で表面被覆して、100-900MHzの交流磁界による発熱効率を測定した。粒径18nmのフェライト微粒子の発熱効率が全周波数領域で最も高くなる結果が得られ、ネール緩和とブラウン緩和による理論計算結果とも一致した。さらに、クエン酸による被覆量を変えて、凝集して構成された二次粒子の大きさを最大5500nmまでも増大させても、発熱効率は1/2程度に減少したにとどまった。したがって、発熱効率は本質的に一次粒子の径で定まる事を明らかにすることができた。
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