研究課題
[1]シリカ微小球をテンプレートしてフェライト中空球(直径250nm)を作製し、中空部内に代替フロン液を含有させることに成功した。さらにこのフェライト中空球を温度上昇させて、代替フロン液を気化させて、フロンガスによる超音波散乱効果を利用して超音波画像を得ることができた。これよりこの中空球内部に抗がん薬剤をも含有させ、交流磁界で加熱して薬剤を放出するDDSを開発できる見通しを得た。[2] [2]SV40カプシドタンパク質VP1五量体の自己集合化により形成されるナノカプセル中にフェライトを内包する技術を開発し、ナノカプセル表面を改変して高機能を付加する技術を開発した。これら高機能性ナノカプセルがMRI造影剤やバイオセンサー用プローブとして有用であることを示した。[3]単粒子クエン酸フェライト、タンパク質またはリマーで被覆したクエン酸フェライト、および電荷を変化させたクエン酸フェライトのMRIにおける信号強度を測定した。粒子径の変化による信号強度の変化は,粒子径が小さいほどT1短縮効果が大きくなった.また粒子径が大きいほどT2短縮効果が大きくなった。また凝集するとT1短縮,T2短縮ともに大きくなった.電荷による変化はみられず、また被覆ポリマーによる差異はばらつきが大きく評価は困難であった。粒子径が小さいほどT1短縮が大きい、すなわちT1強調画像で高信号を示す傾向があることを考慮すると、腎臓で濾過されず,肝臓にも取り込まれない6-12nmの粒子径の造影剤が作成できればプール造影剤として使用できると考えられた。[4]上記のT1強調型のフェライトMRI造影剤を開発し、それが血管やリンパ管の造影剤として有望であることを実験マウスを用いて示唆する実験結果を得た。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (10件) 図書 (4件) 産業財産権 (12件) (うち外国 3件)
J. Biotech. 134
ページ: 181-192
Genes Cells, 12
ページ: 1267-1279