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2006 年度 実績報告書

セレン欠乏は胎児期メチル水銀曝露の影響を増悪するか?

研究課題

研究課題/領域番号 18209022
研究機関東北大学

研究代表者

佐藤 洋  東北大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40125571)

研究分担者 仲井 邦彦  東北大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (00291336)
亀尾 聡美  東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (40312558)
黒川 修行  東北大学, 大学院医学系研究科, 助手 (30431505)
佐藤 智恵子  東北大学, 大学院医学系研究科, 技術補佐員 (10374927)
キーワードメチル水銀 / セレン / 胎児期 / 環境中毒 / 交絡作用 / 行動 / 生物濃縮 / 神経毒性
研究概要

メチル水銀(MeHg)は強い神経毒性を持っており、感受性が高い胎児期の曝露の生後の発達におよぼす影響が懸念されている。MeHgによる曝露の今日的な特徴は、低濃度であるが故に、種々の交絡要因を考える必要があることである。セレン(Se)は必須微量元素でありヒト集団での欠乏も報告されており、Se欠乏が交絡要因となりえるものと考えられる。実験によってSe欠乏の交絡作用を示すことができれば、現実に魚食によるMeHg曝露があり胎児への影響が懸念されているヒト集団におけるリスクのひとつを明らかにできる。そこで本研究では、水銀化合物の毒性を軽減すると考えられているSeに着目し、動物実験においてMeHg胎児期曝露の影響へのセレンの交絡作用を検討した。
18年度は、Se欠乏の動物実験モデルの作成、および12週齢での神経行動学的解析を行った。Se欠乏飼料作成のために、トルラ酵母をベースとした合成飼料を用いた。MeHg(Hg濃度として)を、0または、1ppmとし、Se充足群は、亜Se酸を添加してSe濃度を0.4ppmとし、2つの条件の組み合わせで4組の実験群を構成した。Se欠乏飼料のSe濃度は、0.03ppm以下に抑えることができた。C57BL6Crマウス8週齢の雌に4週間、上記の実験群毎の飼料を与えた後、非曝露の雄と交配させ仔マウスを得た。出生後6-8匹に揃え3週間で離乳させ、離乳後も各群それぞれの飼料にて飼育を継続した。12週齢では、体重はMeHg曝露により減少し、Se欠乏によっても減少する傾向にあった。行動解析の結果、オープンフィールド試験のいくつかの指標において、MeHg曝露による影響、Se欠乏そのものによる影響がみられた。水迷路試験の到達時間では、雌においてのみ交絡作用がみられた。影響には、雌雄差があることが示唆された。今後、曝露を継続し詳細な解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Developmental and neurobehavioral effects of perinatal exposure to polychlorinated biphenyls in mice2006

    • 著者名/発表者名
      N.Sugawara, K.Nakai, …, S.Kameo, C.Satoh, H Satoh
    • 雑誌名

      Archives of Toxicology 80

      ページ: 286-292

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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