研究課題
(1)COPD患者において、CT画像上の気道病変を複数測定し、既報の上葉枝のみならず、下葉の気管支も肥厚・狭窄していることを見出し、Respirologyに掲載された。現在はMDCTデータとIOSなどによる気道抵抗や呼吸機能データを集積中である。また、同様の手法によって、気管支喘息での気道を画像により評価し、CHEST, Journal of Allergy and Clinical Immunologyに掲載された。(2)当科通院中の患者を対象として、約110名のゲノム遺伝子の収集行った。肺機能、CT画像、臨床データ、患者背景など同時にデータを収集しており、免疫に関与する遺伝子やプロテアーゼなどCOPDの病態に関連する可能性のある遺伝子の遺伝子多型について解析を進行中である。(3)Pattern recognition receptorの遺伝子発現とその制御について、肺組織において、気道上皮細胞および肺胞マクロファージにこれらの発現を確認した。同様に誘発喀疾より分離した炎症性細胞においてもその発現を確認した。現在、これら遺伝子の発現制御とCOPDの病態との関連について、および、これら受容体を介したproinflammatory cytokineの産生について培養細胞を用いた検討を施行している。(4)C57マウスにおいて、6ヶ月の喫煙曝露により、気腔径の拡大、持続性の肺炎症細胞浸潤を認め、ヒト肺気腫と同様の病理像であることを確認した。気腫発症抵抗性マウスNZWでは同様な喫煙曝露でも肺気腫を発症しないことも確認した。後者では、C57マウスに比し、急性期の炎症反応も弱く、肺細胞傷害も軽微であった。さらに、P38MAPKの抑制によりこれらの炎症・肺傷害が抑制されることなどを確認した。
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