研究課題/領域番号 |
18209046
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
片山 容一 日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
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研究分担者 |
山本 隆充 日本大学, 医学部, 教授 (50158284)
酒谷 薫 日本大学, 医学部, 教授 (90244350)
深谷 親 日本大学, 医学部, 准教授 (50287637)
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キーワード | 脳深部刺激療法 / 定位脳手術 / フレームレス / 不随意運動症 / 機能的脳神経外科 / パーキンソン病 / ジストニア / マイクロレコーディング |
研究概要 |
研究は、患者(被験者)の権利を保護しつつ、当施設臨床研究検討委員会の承認を得て行った。フレームレスシステムの精度を検証するため、まずファントムを用いてMRIおよびCTの撮像を行い、これをステルスステーションに取り込み、フレームリンクアプリケーションシステムが確実に稼動することを確認した。フレームレスシステムのネクストフレームはファントムの穿頭部周囲に固定し、フィジシャルマーカーに合わせ再構築したMRIおよびCT画像を基準に電極留置部位を算出した。この座標に実際に電極を挿入し、ファントム内の目標部位に正確に電極先端が到達することを確認した。こうしたシュミィレーションにより、MRIおよびCT撮像時の適切なフォーマットやスライス数などを決定し、手術室での機器の配置や患者の体位などの細かな点まで取り決め実際の症例に対し手術を行った。本年度は、すでにパーキンソン病患者2例に対しフレームレスシステムの導入を行うことができた。実際の手術では、従来型のフレームベースの手術装置との併用を行い、その精度を確認した。電極留置後、フレームを前後左右方向の撮像が可能なレントゲン装置に連動した基盤に取り付け、最終位置確認を行った。これまでの2症例については、フレームレスシステムの精度は極めて高く、フレームベースに劣らない結果であった。ただし手術手技の面では、電極挿入時、脳表の刺入点の観察が困難であり、この点で安全性に問題があるとも考えられた。今後さらに症例を蓄積し、三次元方向の各々についてのズレを検討し、従来型システムとの精度の比較を統計学的に行う予定である。
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