研究課題
常染色体優性遺伝性の疾患であるApert症候群に注目し、その原因遺伝子である線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)2遺伝子の機能解析を行った結果、constitutive active formであるApert型変異を伴ったFGFR2遺伝子(FGFR2S252W)が、ヒト骨肉種由来骨芽細胞様細胞株であるMG63細胞の骨芽細胞への分化を強力に促進させることを報告した。すなわち、未分化で非石灰化性のMG63細胞において、骨芽細胞分化マーカー遺伝子であるオステオポンチン遺伝子の発現を上昇させ、in vitroおける石灰化を誘導することを明らかにした。さらに同じ変異をもつ可溶型受容体sFGFR2S252Wが、この細胞の分化亢進をin vitroにおいて抑制することも併せて見いだした。そこで、この現象をin vivoにおいてさらに詳細に検討することを目的として、FGFRS252WならびにsFGFS252Wの各コンストラクトを、それぞれCMVプロモーターを含む発現ベクターに組み込み、トランスジェニックマウスの作製を現在試みている。この実験系の確立がなされれば、Apert症候群のモデル動物の作製ならびに治療法開発のための基礎実験が可能となると期待される。なお、当初、これらトランスジェニックマウスは、年度内に作製される予定であったが、実験系の確立に予想以上の時間を要し、一部の実験を平成19年度に継続して行うことになった。
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