研究課題
看護実践能力を評価する測定用具、「看護実践能力自己評価尺度」を開発し、以下を実施した。1)「看護実践能力自己評価尺度」(64項目)を用いて看護系大学卒業の臨床経験1年目から5年目までの看護師を対象に本調査を実施した。対象病院は、卒業生が多く就職している病院で、調査協力の承諾が得られた54施設であった。質問紙は、基本項目に違いがあるため1年目用と2年〜5年目用の2種類を作成し、1年目用1631部、2〜5年目用3299部を送付した。回答は、1年目455名、2〜5年目1169名からあり、回収率は約33%であった。現在、集計を終え、1年目から5年目までの看護実践能力の発達過程について分析を行った。2)「看護実践能力自己評価尺度」'とすでに日本語に翻訳され、信頼性、妥当性が検討されているSix Dimension Scale of Nursing Performanceの質問紙を用いて、併存妥当性を検討するための調査を行った。対象施設は、7施設、対象者は内科・外科系に勤務する臨床看護経験6年以上の看護師とし、質問紙の送付数は693部、回答数は270名であった。また、EUで開発された看護実践能力を測定する質問紙ETQとフィンランドで開発されたNurse Competence Scaleの翻訳とback translationによる翻訳の適切性について検討し、平成21年度に併存妥当性の検討のための調査が実施できるように準備を整えた。さらに本年度は質的に縦断研究を行うために、インタビューガイドを作成し、連携研究者らの関係する病院で働く約20名の1年目の大卒看護師を対象に調査を実施した。
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