研究分担者 |
榎本 浩之 北見工業大学, 工学部, 教授 (00213562)
青木 賢人 金沢大学, 文学部, 助教授 (30345649)
堀 和明 名城大学, 理工学部, 講師 (70373074)
内藤 望 広島工業大学, 環境学部, 講師 (90368762)
松元 高峰 北海道大学, 大学院理学院自然史科学部門, 博士研究員 (20374209)
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研究概要 |
初年度は南北パタゴニア氷原の氷河を対象として、大きく2地域に分かれて調査した。チリ・北パタゴニア氷原では3班に分れ、一班はバケール川の流域の環境変動を明らかにする目的で、冬期にバケール川河口部,アイセン川河口部のジェネラルサベイを行い,バケール川河口部に調査地を設定した.夏期の調査では,バケール川河口部のCareta Tortelにおいて深層ボーリングの準備として,ハンドオーガーでFjord-Head Deltaの表層堆積物の採取を行い,年代測定試料の採取を行った.2班はエクスプロラドーレス氷河とその周辺を対象として、8月に氷河周辺に設置した気象・水文観測ステーションのメンテナンスとデータ回収を実施した。2006年12月〜2007年1月にかけては氷河消耗域の2地点において熱収支観測を実施したほか、氷河周辺の気象・水文観測ステーションのメンテナンスとデータ回収を実施した。さらに、北パタゴニア氷原周辺地域の蒸発散量分布を知るために、バルマセーダ南方のLaguna Chiguayに雨量計を、エクスプロラドーレス氷河西側の小河川に水位計を新たに設置して観測を開始した。バケール川の土砂流出量を推定するために、DGAのNadis流量観測所に濁度計を設置した。3班は2007年3月に北氷原の溢流氷河の空撮とエクスプロラドーレス氷河の垂直写真撮影を行なった。 アルゼンチン・パタゴニア南氷原のペリート・モレーノ氷河にて、2007年1月に3週間の氷河観測を行なった。氷河中流部の表面高度の測量をおこない、5地点のディファレンシャルGPS観測点を利用したストレイングリッドを設定して再測定した。氷河流動の日変化、季節変化および年間流動量を求めるため、小型自記GPSを氷河上に5つ設置した。またカービングフロント付近の氷河ブロックの移動追跡をおこない、氷河流動の短期変動を観測した。融解観測、氷河湖水位観測および波による崩壊モニターの他、氷河脇山腹における長期写真記録計および温度計測のロガー設置などをおこなった。
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