本調査・研究は、時期的には北魏王朝成立の5世紀初頭から隋王朝末の6世紀前半までの時代、地域的には現在の河北省・河南省・山東省・山西省・陝西省・甘粛省・四川省に分布する仏教や道教の造像銘を調査し、形状も含め正確に把握し記録する。 (1) 現地調査を実施して造像銘を探索する。対象物の調査については次のような基本作業を行なう。 (1) 出土地・所蔵機関の確認(1) 環境や形状の観察と計測(3) 写真撮影(或はスケッチ)(4) 拓本収集(5) 銘文の移録 (2) 調査した史料を整理して「造像銘目録」及び「銘文録」を作成する。 (3) 採取した史料をもとに歴史学・仏教学・道教学・美術史・書道史など多角的視点から分析し、それらを生み出した各地方独自の地域史的宗教環境を考察する。
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