研究分担者 |
野中 健一 立教大学, 文学部, 教授 (20241284)
舟橋 和夫 龍谷大学, 社会学部, 教授 (80081173)
宮川 修一 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (60115425)
星川 和俊 信州大学, 農学部, 教授 (40115374)
池口 明子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (20387905)
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研究概要 |
東南アジア大陸部に位置する天水田農業を主体とした不安定な自然環境における平原地帯の自給的な農村における,多品種の稲や植物,魚介類や昆虫など様々な動植物資源の栽培・採集・販売などの複合的な資源利用の実態とその変化の態様,成立条件を東北タイドンデーン村とラオスのビエンチャン平野ドンクワイ村の2つの村落の比較から学際的陣容で実証的に明らかにしようとした。その分析結果から,東南アジア平原地帯に共通する複合的資源利用の特徴を明らかにし,グローバルな市場経済の影響下におけるこの地域の複合的な資源利用の持続性について検討した。さらに異なる生物資源利用の相互関係と,多様化する就業形態と資源利用との相互補完関係を分析する新たな理論的枠組みを構築することは次年度以降の課題として残された。 その内容は住民の生業活動,資源利用,農業生産,食料・栄養調査,村落経済における非農業部門の貢献度調査,立地形成に寄与する自然環境調査,開田史と塩採取,村落社会における学校経営における資源利用の変化などであり,GISやGPSを用いての経年的な変化の空間分析を行った。基本的には各人,あるいは調査グループごとに両地域で調査した。 その中間総括として,2008年1月16〜17日にタイ国コンケン大学教育学部で,日本とタイの分担者,研究協力者に加えて,ラオスの国立農林業研究所,ラオス大学の研究協力者,ドンクワイ村,フアシアン村の中学校長,ドンデーン村の小学校長,村落委員などを交えて,国際シンポジウムを開催し,その資料として英文プロシーディングを刊行した。今後の方針として,共通のチェック項目や実質的な比較の視点の重要性を確認した。
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