研究概要 |
2006年9月20日-23日に、パラオ諸島海岸域のハマサンゴ(Porites sp.)2群体より、計6本の骨格試料を採取した。ゲルクイド保護区(Ngerukeuid wildlifereservation area :07°10'N,134°14'E)の5mのハマサンゴ群体からは、4本の骨格コア試料を採取した。コア長はそれぞれ、209cm、117cm、171cm、233cmであった。東海岸のアイライリーフ(Airai Reef :07°20'N,134°33'E)の3.5mのハマサンゴ群体からは、2本の骨格コア試料を採取し、コア長は333cmと200cmであった。ゲルクイド保護区の4本の骨格コアは、途中に虫食いなどの空洞が存在し、連続性が見られなかった。アイライリーフの2本の骨格コアは、連続した試料である。成長速度を年1cmと仮定すれば,330年分の記録を有することになる。 採取した骨格コア試料は、岩石用カッターを用いて、成長方向に平行になるように、厚さ約7mmの平板(スラブ)を切り出した。その後、研磨機で6mm厚になるまで削り、イオン交換水、希過酸化水素水、蒸留水でそれぞれ10分間超音波洗浄を行い、乾燥した。 今後、ソフトX線撮影によって年輪を確認した後,成長方向に沿って試料の削り出しを行い、酸素同位体比を測定する。
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