研究課題
高山に発達する植物相の多様性や環境との関連を研究する上で、世界最大の山脈であるヒマラヤは最適なフィールドである。日本には1950年代以来の研究蓄積もあり、分析には過去に蓄積された資料も活用することができる。そのようなことを背景に、平成21年度は、これまで調査が充分に行われていなかった西ネパール・バジャン地方で現地調査を行った。この調査は、日本とネパール・植物資源局およびイギリス・エジンバラ植物園との共同調査として実施し、日本人5名、ネパール人2名、イギリス人2名それに中国人1名(甘粛省・蘭州大学)が参加した。現地調査では、GPSで緯度・経度・高度を測定し、アスマン温湿度計などを用いて環境条件を把握するための諸測定を行い、調査地域に見いだされた高等植物全種について、生育状況を調べ、標本として採集した。特にユキノシタ属(ユキノシタ科)、キジムシロ属(バラ科)、トウヒレン属(キク科)、メコノプシス属(ケシ科)、ツリフネソウ属(ツリフネソウ科)、シャクナゲ属(ツツジ科)、オオバコ科、カヤツリグサ科などについては、分子遺伝学や細胞遺伝学的な解析に用いる試料を野外で採集した。得られた材料による分類学的解析、細胞遺伝学的解析、分子遺伝学的解析結果に関しては、それぞれ専門の研究雑誌あるいは学会で公表をおこなった。調査・行動記録については適宜公表をおこなった。また、本研究は21年度が最終年度にあたることから、ヒマラヤ植物研究会第52回大会をイギリス・エジンバラ植物園で開催し、英語による公開講演会とすることにより、成果を国外にもアピールした。
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