研究分担者 |
安本 慶一 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40273396)
中田 明夫 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助教授 (60295839)
梅津 高朗 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 助手 (10346174)
木谷 友哉 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40418786)
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研究概要 |
ユビキタスネットワークシステムで用いられる無線通信装置の回路を設計・開発する場合,QoSパラメータに依存して処理に必要なプロセッサ能力やメモリー速度,消費電力などを適切に調整する必要があり,各モジュールの性能をバランスよく高速化しなければ要求した性能が得られなかったり,与えられた実時間制約を満たさない回路が合成されてしまう危険性がある.本研究では,このようなユビキタスネットワークシステム用無線通信装置の設計手法の一つとして,動的再構成可能プロセッサを用いて,同一仕様から様々なネットワークQoSに適応できる回路を設計・開発する方法を考案することを目的とする. 今年度はまず,ユビキタスネットワークシステムを都市環境で構築した際の性能や,データの転送率,パケット廃棄率などを詳細に調査し,それらと人や車のモビリティの関係を明らかにした.また,パラメトリックモデル検査法に基づき,ユビキタスネットワークの無線通信装置群の動作仕様が指定されたネットワークQoSなどの要求性質を満足するためのパラメータ間の関係を条件式の形で自動導出する方法を考案した. さらに,利用可能な動的再構成可能プロセッサやメモリーの性能・コスト・消費電力などからなる機能部品の性能表をもとに,どのモジュール群をどのコンテキストに配置すればコンテキストのサイズを最も小さくできるかなどの問題を線形計画法の手法を用いて定式化するとともに,最適値に近い解を生成するヒューリスティックアルゴリズムを考案し,その方法に基づくコンテキストの切り替えを行うスケジューリング回路を自動生成する方法を考案した. これらの研究成果を,3件の国際論文誌と1件の国際会議録,ならびに,1件の国内ワークショップで発表した.
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