研究課題
本年度は、当初計画通り、コンポーネント実行システムの設計と実装と、コンポーネントの自己組織化・修復アルゴリズムの設計を行った。コンポーネントはJava言語のオブジェクトとして実装され、機能分化は既存ソフトウェアの再利用性をあげるためにスレッドプール機構を拡張する方法を採用した。コンポーネントはタスク実行依頼メッセージを受け取ると、スレッドプールからアクティブスレッドを獲得して、該当するタスクを実行するが、タスクに応じてスレッドの割当量を変える。つまり、特定タスクの処理依頼を頻繁に受け取るコンポーネントはそのタスクのためのスレッドを容易に得られるが、逆に頻繁に依頼の来ないタスクはスレッド割当量を減らす。これによりタスクの種別によって特定のコンポーネントに集中させて、機能分化を促すようにした。コンポーネントの複製機構を実装した。これによりコンポーネントの多重化により負荷分散や信頼性向上が可能になった。また、各コンポーネントは振動子として扱うための基本アルゴリズムの設計を行った。これは各コンポーネントはそれ自身の周期をマルチキャストで送信して、そのメッセージを受信したコンポーネントはそれ自身の周期と受信した周期メッセージの周期を比較し、後者が短いときはそれ自身の周期を短くして、周期メッセージを一斉送信する。この過程をコンポーネント同士が相互に繰り返すことにより、コンポーネントの周期を同調化させる。本年度では周期機構の設計に加えて、同機構に特化した評価システムを実装した。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 1件)
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