研究課題
平成18年度及び19年度に設計・実装したコンポーネント及び実行システムを拡張することにより、コンポーネントの機能分化する機構を設計・実装した。これは社会や細胞と同様に、対等なコンポーネントよりも、役割にコンポーネントの機能を分化させ、その機能に特化したコンポートにし、それらコンポートをその役割に応じて協調させた方が効率的なことによる。20年度ではこの機構を実際の分散システム上で実験・評価して、その有効性を確かめることになる。なお、機能分化の実現ではスレッドプールを利用して、各コンポーネントの機能に対して最大スレッド数を、その機能の呼び出し回数などに比例させる方法をとっている。これにより呼び出し回数の少ない機能はやがては最大スレッド数がゼロとなり、事実上のその機能を失う。なお、コンポーネント全体のスレッド数は一定にすることにより、コンポーネント内の機能分化を促す機構についても併せて提案・実装を行った。また、前年度までの成果により、コンポーネントはその周期を同調させることで原子的な共有リソースアクセスが実現するが、次年度ではこれを発展させて、システム負荷、規模、通信コストなどもコンポーネント及びグループの周期に反映させることで、過負荷やシステム規模を周波数解析により判定できるようにした。
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International Journal of Pervasive Computing and Communication Vol. 4-No. 4(印刷中)(掲裁確定)
IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences Vol. E91-A, No. 11
ページ: 3261-3268
Journal of Networks Vol. 3, No. 4
ページ: 10-20