研究概要 |
本研究は流れ場の複雑な振舞いに対する直感的な理解を促す可視化技術として,ユーザの視線情報を利用した流れ場の可視化環境を構築することを目的としている.具体的には,流れ場を観察するユーザの視線特性と認知モデルを確立した上で,注視時間や視線の軌跡といった情報からユーザの関心やデータの重要度を予測し,それらに合わせて表示資源を合理的に配分し,非定常流の動的特性を効果的に可視化する方法を開発する. 平成20年度の主な実績を下記にまとめる。 1.3次元ボリュームデータを観測するユーザの視線の3次元位置を算出し、ユーザの関心領域を特定する方法を開発した。 2.3次元流場における注視点情報に基づき、各領域におけるユーザの関心度合いを算出し、関心のあるよう領域の詳細を効果的に可視化するための流線を適用的に自動配置法を開発した。 3.動的に変化する2次元非定常流を観察するユーザの注視情報を獲得方法を開発した。 4.注視情報に基づき、2次元非定常流において、関心をもつ領域の詳細な可視化や、重要と思われる流れの追跡を効果的に行える流脈線・流線の自動生成アルゴリズムを考案・実装した 5.ユーザの心拍などの生理データと視線情報を組み合わせることでユーザの注視に関する情報をより正確に特定する手法を提案した。また作業効率と注視及びマウスク操作との関係を実験により明らかにした。行った。 6.流場の可視化に利用できるテクスチャ合成法に関する研究を行った。
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