研究課題/領域番号 |
18300034
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
宮里 勉 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (40346119)
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研究分担者 |
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
佐藤 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (20252546)
小山 恵美 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (80346121)
芳田 哲也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (00191601)
櫛 勝彦 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (30324726)
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キーワード | マルチモーダルインターフェース / 音声対話記述言語 / 動作学習 / 実時間映像処理 / 筋電図 / こつ / 習熟度評価指標 / 血流変動 |
研究概要 |
平成18年度は、大別して以下の4つのことを行なった。 1)匠の技をユーザに対話的に提示するシステムを作成するための対話記述言語を設計し、その処理系のプロトタイプを作成した。設計した記述言語は、タスク・インタラクション・デバイスのそれぞれのレベルを分離して記述することにより、様々なタスクやインタラクションプラットフォームに対して開発効率の高いものが実現できた。 2)伝統技能に代表される「動作を学習する」過程において、自分の動作と学習対象である教示動作との間のギャップを埋めることが重要になる。そこで、ユーザの動作を計算機で取り込み、事前に習得した教示動作との差をリアルタイムに計測し、それを等身大スクリーンに、ユーザの鏡像と重畳して表示することで上記を実現する「仮想鏡」システムを提案し、実装を開始した。 3)伝統技能熟練者による匠の技「こつ」を解析するため、作業時の3次動作と主動筋の筋電図を測定・解析した。その結果、荒削りと仕上げによる京弓の竹削り作業では上肢の筋放電量に違いがみられ、包丁研ぎでは前方へ包丁を押し出す時に顕著な前腕の筋放電が生じ、糸巻きによる手首の細かな動きは主に上腕筋の活動によって成立していることが明らかになった。 4)匠の習熟度を生体情報で評価するための準備として、一般的な作業の習熟度と生理状態との定量的関連性をより明確化するため、計算作業の計算速度とエラー率という行動特性と種々の生理量との関連性を評価した。両者は習熟度と有意な相関(正、負)があり、計算速度は皮膚電位(SPL)と、エラー率は生理的覚醒度や血流指標とそれぞれ有意な相関のあることが示唆された。
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