研究課題
基盤研究(B)
以下の主な成果を得た。1.糸巻き、調べ緒の縄絢い、包丁研ぎ、金網編み、旗金具の半田つけ、和菓子の包餡、土壁塗り、京弓の竹削り、瓦の磨き、漆職人の光沢評価などの伝統技能熟練者の作業について、3次元動作と主動筋の筋電図およびを眼球運動の測定・解析を行い、匠の技は(1)「再現性が高い」(2)「作業時には一定のリズム(間)がある」(3)「作業姿勢が良い」(4)「よく見ている」(5)「作業状況や自然環境の変化に適応している」等の特徴が認められ、さらに伝統技能者の多くは類似した性格を有することが明らかになった。2.計算作業の計算速度とエラー率という行動特性と種々の生理量との関連性を評価し、作業成績と生理指標との相関解析、回答数とミス率は異なる生理的背景が反映されている指標である可能性が示唆された。3.匠の技をユーザに対話的に提示するシステムを作成するための対話記述言語を設計し、その処理系のプロトタイプを作成した。設計した記述言語は、タスク・インタラクション・デバイスめそれぞれのレベルを分離して記述することにより、様々なタスクやインタラクションプラットフォームに対して開発効率の高いものである。4.学習者の動作を計算機で取り込み、蓄積されている教示動作との差をリアルタイムに計測し、それを等身大スクリーン上に、学習者の鏡像と重畳して表示する「仮想鏡」システムを実装した。本システムの利用により熟達者の動作と学習者の動作の違いを認識しやすいかどうかの被験者評価実験を行った結果、重ね合わせを行うことによって、熟達者の動作と学習者の動作の違いを認識しやすい、より熟達者の動作と学習者の動作の違いを認識しやすいということも明らかとなった。
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ヒューマンインタフェース学会論文誌 (未定)
J. Physiological Anthropology 26(5)
ページ: 553-557
J. The Japan Society of Design
J.Physiological Anthropology 26(5)
デザイン理論49号、意匠学会、2006年11月.
ページ: 19-32
Journal of Human Interface Society (To be published)