研究概要 |
平成18年度の実験計画・方法に対応させて内容を示す. 1.PDAとPCに同じテキスト形式の絵文字チャットを構築する. チャット自体の研究として,PC上でどのような機能を付加すればチャットの情報がより有効となるかを検討し,セマンティック情報をタグとして埋め込むと効果的である事が分かった.次にPDA上に簡易型(80個の絵文字を使用)の絵文字チャットを開発した. 2.各種センサによって情報を多数取得し,それらの情報から状況等の個人的情報を判定する. 圧力センサを押す強弱の度合いに応じてポジティブな表現の顔文字がチャットに表示されるシステムを,ネットワークで結ばれた参加者がコンテンツを見ながら感動を共有する実験に適用した.実験自体の評価は高かったものの,圧力センサのインタフェースの部分に問題がある事がわかった. 3.判定された情報を絵文字やアバターで表示し他のメンバーにその人に関する情報や意図を直感的に知らせる. GPSを用いた場所に依存する楽曲推薦システムで,推薦する楽曲を登録する際にそのときの位置とともに気分を絵文字で登録するシステムを開発した.実験の結果,数種類の絵文字では気分が正確に伝わらない傾向があり,絵文字の選択等に改良の余地がある事がわかった(情報処理学会GN研究会優秀論文賞受賞) 4.絵文字のみのチャットでコミュニケーションをとる. 開発した簡易型の絵文字チャットを用いて適用実験を行なった,適用場所はタイ,英国,米国である.延べ15力国の人と実験を行ない,非常に簡単な会話であるなら絵文字のみでコミュニケーションをとれる事がわかったが,絵文字の使用例が必要等,問題点も多数抽出できた(情報処理学会GN研究会優秀論文賞受賞).
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