研究課題/領域番号 |
18300045
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
堀内 靖雄 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (30272347)
|
研究分担者 |
市川 熹 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (80241933)
野城 真理 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (80014231)
西田 昌史 千葉大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (80361442)
|
キーワード | 対話型言語 / コミュニケーション / 音声(聴覚言語) / 手話(視覚言語) / 指点字(触覚言語) / プロソディ |
研究概要 |
対話言語は実時間で内容を理解し、円滑に話者の交代を可能にするという優れた性質をもっている。この対話言語の持つ優れた性質が明らかになれば、高齢者・障害者にとって使いやすいヒューマンインタフェース実現の基礎となる。そこで本研究ではこのような対話言語の持つ性質を明らかにすることを目的として研究を行なっている。 1.手話、指点字の時間構造の解明 手話、指点字の時間構造を分析するため、手話では動画と磁気センサを同期させて計測し、指点字では打点強度を圧力センサで読み取り、時間構造の分析を行なった。結果として、手話、指点字ともに文節末の時間長が長いこと、また、単語間の時間長をもとに文の構造が推定可能であることがわかった。 2.手話のポーズ区間の推定および指点字の打鍵強度情報の解明 手話は身体で言語を表現するものであり、音声の音が無い状態のように身体が無くなることはないため、手話表現の時間区間を計測することが困難である。手話と指点字の動作中の腕の筋電を測定し、筋電の変化から無音に相当する区間がある程度検出できることがわかった。 3.手指動作における動作軌跡情報の解明 次の手話単語を表現するための移行動作(「わたり」)の軌跡の自然さが、聾者にとって単語を読み取る上で重要な情報を与えているかどうか調べるため、手話CGアニメーションで軌跡を変化させた映像の比較実験を行なったが、有意な差は表われなかった。その原因として、軌跡以外の様々な情報が影響を与えあっていることが推測されたため、今後、より一層詳細に検討する必要があることがわかった。
|