研究概要 |
平成18年度は下記の項目について検討した. 1.位相限定相関法の「画像の相似変換パラメータの高精度推定アルゴリズム」,「サブピクセル画像対応点探索アルゴリズム」,「帯域制限型位相限定相関法による画像照合アルゴリズム」の一般化を行うとともに,用途に応じてカスタマイズ可能なソフトウェアライブラリの開発を検討した. 2.位相限定相関法の応用として,4つのサブテーマに関する実用化研究を推進した.具体的には,(1)高精度受動型3次元計測技術をビデオサーベイランス,自動車向け画像センシング,ヒューマンインターフェース,任意視点映像生成に適用すること,(2)高品質映像処理のためのサブピクセル動き推定技術をビデオモザイキング,オブジェクト抽出,超解像による映像のフォーマット変換に適用すること,(3)高精度画像変換パラメータ推定技術を電子顕微鏡のための画像校正,ドリフト補正,超解像による解像度向上に適用すること,(4)信頼性の高いバイオメトリクスデータ照合技術を指紋認証,虹彩認証,2次元・3次元顔認証に適用することを検討した. 3.位相限定相関法向けシグナルプロセッサの設計に特化した設計言語とその言語処理系の仕様を検討した.特に,2次元フーリエ変換に不可欠な積和演算のハードウェアアルゴリズムを系統的にライブラリ化することを目的として,高性能な積和演算器設計に利用される任意の重み数系を記述可能にするとともに,その形式的な検証手法を考案した.
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