研究概要 |
平成20年度は下記の3項目について検討した. 1. 前度までに開発した位相限定相関法の「画像の相似変換パラメータの高精度推定アルゴリズム」, 「サブピクセル画像対応点探索アルゴリズム」, 「帯域制限型位相限定相関法による画像照合アルゴリズム」に基づく, 科学技術計算言語MATLAB, OctaveおよびC言語において利用可能な位相限定相関法ツールボックスを整備し, web上での公開を検討した. 2. 位相限定相関法の各種応用の実用化に関する検討を行った. 具体的には, (1)高精度受動型3次元計測技術に基づくビデオサーベイランス, 自動車向け画像センシング, ヒューマンインターフェース, 任意視点映像生成, (2)高品質映像処理のためのサブピクセル動き推定技術に基づくビデオモザイキング, オブジェクト抽出, 超解像による映像のフォーマット変換, (3)高精度画像変換パラメータ推定技術に基づく電子顕微鏡のための画像校正, ドリフト補正, 超解像による解像度向上, (4)信頼性の高いバイオメトリクスデータ照合技術に基づく指紋認証, 虹彩認証, 2次元・3次元顔認証について実用化へ向けた検討を行った. 3. 前年度までに開発した位相限定相関法向けシグナルプロセッサの設計に特化した設計言語とその言語処理系について性能評価を行った. 特に, 2次元フーリエ変換に不可欠な積和演算のハードウェアアルゴリズムを系統的にライブラリ化するために開発した高性能な積和演算器設計の形式的な検証手法の性能を評価した.
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