研究課題
本研究では、カメラに搭載された車両群を動的なユビキタスカメラ群とみなすことにより、これらの道路上の大量の動的カメラを協調し、3次元道路情報を復元・提示することを目的としている。平成20年度は、実画像実験の準備を整え、19年度に開発したスペースタイムカービング法を用いることで、車両の3次元形状と3次元運動が同時に復元できることを実画像実験により示した。この結果、4次元空間におけるスペースタイムカービングでは車両の3次元形状と車両の直線運動が、また、5次元空間におけるスペースタイムカービングでは車両の3次元形状と車両の平面運動が同時復元可能であることを確認した。一方、一連のユビキタス車載カメラ群の研究の結果、車載カメラ同士のみでなく、車載されているその他のレーザレーダなどのセンサ情報を車両間で協調させる車両間センサヒュージョンが可能であることが明らかになってきた。特に、多視点幾何を拡張することにより、2次元カメラと3次元レンジセンサなどの異なる次元のセンサ同士の間において、互いに情報変換や情報統合が可能であることが本研究によって明らかになった。この結果、ある車両のカメラ画像と、これとは異なる車両のレンジセンサとの間でセンサ協調することにより、3次元環境を復元したり、ある車両において欠落しているレンジデータを補間することなどが可能となった。今後は、この新たな成果を発展させ、異種センサ間でのユビキタスセンサ統合技術の体系化をはかる。
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